【帰宅願望が強い高齢者の対応】認知症で「お家帰りたい」と言われた時の返答例と家族の対応マニュアル
夕方や夜になると始まる、ご本人の「家に帰りたい」「もう帰ります」という訴え。
ここは紛れもなくご自宅なのに、荷物をまとめて玄関に向かう姿を見て、「ここがあなたの家でしょう!」「どこに帰るの!」と思わず声を荒らげてしまい、後から自己嫌悪に陥る……。そんな終わりの見えないループに、心も体も限界を感じていませんか?
「否定しても怒り出すし、嘘をついて話を合わせても、数分後にはまた同じことを言われる。もうどう返事をすればいいのかわからない……」
そう悩むのは、あなたが悪いわけでも、ご本人のわがままでもないので安心してください。
この記事では、認知症で「お家帰りたい」と言われたその瞬間に使えるシチュエーション別の具体的な返答例(OK・NGフレーズ)に加え、一般論の認知症ケアでは語られない、脳と体のメカニズムからアプローチして帰宅願望そのものを根本から和らげる「コナーズ流」の方法をわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 脳と体のメカニズムから見る、帰宅願望(家に帰りたい)が起こる本当の理由
- 今すぐ使える!シチュエーション別の効果的な返答例・声かけフレーズ
- 「話を合わせる」「嘘をつく」といった一般論のケアで限界がくる理由
- 帰宅願望そのものを根本から出にくくする、水分や脳への「コナーズ流」アプローチ
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1. そもそもなぜ?認知症の「帰宅願望(家に帰りたい)」が起こる根本原因

「お家に帰りたい」という言葉が出るとき、ご本人の頭と体の中では何が起きているのでしょうか?
まずはそのメカニズムを理解することが、適切な対応への第一歩になります。
1-1. 一般論で語られる「不安や居場所のなさ」だけではない理由
一般的な介護の本やウェブサイトでは、「自分の居場所がないと感じて不安だから」「昔の記憶に戻っているから」と説明されることがほとんどです。
もちろん、精神的な不安も要因の一つではありますが、それだけを理由にしてしまうと、「優しく接しているのに、なぜ一向に帰宅願望が収まらないのだろう?」と介護する側がさらに追い詰められてしまいます。
実は、帰宅願望の背景には、もっと具体的でフィジカル(身体的・脳機能的)な原因が隠されているのです。
1-2. 【脳の科学】前頭葉の機能低下と血流不足が招く「脳のパニック」
人間は、脳の「前頭葉(ぜんとうよう)」という部分で、自分の状況を客観的に判断したり、感情をコントロールしたりしています。
認知症の進行や脳の血流低下によってこの前頭葉の働きが鈍くなると、以下のような「脳のバニック」が起こります。
- 目の前の風景(今の自宅)が、自分の知っている「安心できる家」だと認識できない(見当識障害)
- なぜ自分がここにいるのか、つじつまを合わせる能力(論理的思考)が低下する
- 「わからない」という強い焦りやパニックをコントロールできない
つまり、ご本人は「ただわがままを言っている」のではなく、脳の機能低下によって「自分はどこか知らない場所に無理やり連れてこられた」という恐怖と闘っている状態なのです。
1-3. 体のSOS!「水分不足(脱水)」と「内臓の冷え・疲労」が不安を増幅させる
さらに見落とされがちなのが、ご本人の「身体の状態」です。
特に「水分不足(慢性的な脱水)」は、脳の機能を著しく低下させます。
体内の水分が不足すると脳への血流が滞り、頭に霧がかかったような状態(認知機能の低下)を招きます。
この頭のモヤモヤした不快感が、そのまま「ここから逃げ出したい」「安心できる場所(家)に帰りたい」という焦燥感に直結するのです。
また、内臓が冷えていたり、便秘が続いていたり、疲労が溜まっている時にも、自律神経が乱れて不穏な状態になりやすく、夕方以降の帰宅願望を悪化させる大きな引き金になります。
1-4. 夕方や夜に帰宅願望が強くなる「夕暮れ症候群」のメカニズム
「昼間は穏やかなのに、夕方4時〜5時を過ぎると途端に帰りたいと騒ぎ出す」
「夜中に突然カバンをまとめて外に出ようとする」
これらは介護現場で「夕暮れ症候群」とも呼ばれる現象です。
夕方以降は、一日中活動した脳や体が最も疲れている時間帯です。
さらに、外が暗くなることで視界が悪くなり、周囲の状況がますます認識しづらくなります。
自律神経が不安定になる時間帯とも重なるため、一日の疲れと暗闇への不安が混ざり合い、「帰りたい」という衝動がピークに達してしまうのです。
2. 【シチュエーション別】「お家帰りたい」と言われた時の正しい返答例と対応マニュアル

帰宅願望が始まったとき、私たちはどのよう言葉をかければ、ご本人の興奮を鎮めることができるのでしょうか。
2-1. 【基本の3ステップ】帰宅願望が始まった瞬間の初期対応手順
どんな状況でも、まずはこの「基本の3ステップ」を意識してください。
【ステップ1:受容と共感】
ご本人の「帰りたい」という言葉と言葉の裏にある不安に、まずは100%共感します。
「そっか、帰りたいんだね」「心配だよね」と優しく声をかけます。
【ステップ2:安心感の提供】
「大丈夫だよ」「私が一緒にいるからね」と、物理的・精神的に安全であることを伝えます。
【ステップ3:フォーカスの移動】
脳の興奮を落ち着かせるために、お茶を飲む、別の作業をするなど、注意の向きをすり替えます。
2-2. 【早見表】言ってはいけない「NGな返答」と心が落ち着く「OKな返答」
言葉ひとつで、ご本人の状態は180度変わります。何気なく使ってしまいがちな表現をアップデートしましょう。
| 状況 | 言ってはいけない「NGな返答」 | 心が落ち着く「OKな返答」 | 理由と効果 |
| 自宅で「帰る」と言う時 | 「ここがあなたの家でしょ!」 「どこに帰るの!」 | 「お家に帰りたいんだね。いつも家族のためにありがとう。少しお茶でも飲んで、落ち着いてから一緒に行こうか」 | 否定はパニックを悪化させます。 まずは相手の思いを受け止め、感謝や労いの言葉をかけることで、脳の興奮が和らぎます。 |
| 施設で「帰る」と言う時 | 「今日は帰れません」 「明日まで我慢して」 | 「そうですよね、お家が心配ですよね。お迎えの車を今手配しているので、温かい飲み物を飲んで少し待ちましょうか」 | 「帰れない」という現実の突きつけは絶望感を与えます。 「帰る準備をしている」という安心感を与えつつ、時間を稼ぎます。 |
| 夜中に「帰る」と言う時 | 「夜中に何言ってるの!もう外は暗いしバスもないよ!」 | 「夜道は危ないから、明るくなってから一緒に行きましょう。今日はここでゆっくり休んで、明日の朝一番に出発しましょうね」 | 理屈での説得は脳に届きません。 「あなたの安全を心配している」というメッセージを伝え、判断を「明日」に先送りします。 |
2-3. パターン別の具体的な返答フレーズ例
さらに、在宅介護や施設利用時によくある4つの具体的な場面での応対例を紹介します。
① 自宅にいるのに「家に帰りたい」と言う場合
ご本人が求めている「家」とは、現在の物理的な家ではなく、ご自身が最も輝いていた・安心していた「過去の記憶の中の温かい我が家」であることが多々あります。
声かけの具体例:
「お家に帰りたいね。これまで家族のために、このお家をずっと守ってくれて本当にありがとう。お母さん(お父さん)のおかげで、私たちは今こうして安心して暮らせているんだよ。今日は少し外も冷えるから、温かいお茶(またはお気に入りのおやつ)を一緒に飲んでからにしよう」
- ポイント: 現在の家を否定されたと捉えず、ご本人のこれまでの人生や役割を「労う(ねぎらう)」言葉をかけると、自己存在感が満たされて不思議とすんなり落ち着くケースが多いです。
② 施設(ショートステイ・デイサービス等)で「帰る」言い張る場合
慣れない環境や、周囲が騒がしい施設内では、恐怖心から帰宅願望がより一層強まります。
声かけの具体例:
「お家が心配ですよね。お気持ち、とてもよくわかります。今、帰りのタクシーの手配を進めていますので、ここで少し待っていていただけますか?その間に、この温かいお茶でも飲んでくださいね」
- ポイント: 「帰れない」と拒絶するのではなく、「帰るための段取りを進めている」という安心感を持たせます。その上で、温かい飲み物を提供して喉を潤し、自律神経をリラックスさせましょう。
③ 夜中・暗くなってから「今すぐ帰る」と荷物をまとめ始めた場合
夜間のパニック状態で力ずくで止めようとすると、介護者への暴力や、隙を見ての徘徊・飛び出しなどの危険に繋がります。
声かけの具体例:
「夜遅くに大変でしたね、お疲れ様です。お荷物の準備もばっちりですね。ただ、今の時間は外が暗くて足元がよく見えませんし、バスも電車も終わってしまっているようです。お怪我をされたら大変ですので、今夜はここで一度ぐっすり休んで、明日の朝一番で一緒に出かけましょう。私も一緒についていきますね」
- ポイント: カバンに詰めた荷物を「よく準備できましたね」と認めます。ご本人の意思を尊重しつつ、「あなたの安全を守るために、明日にしよう」と安全に先送りするアプローチが有効です。
④ 「仕事がある」「親が待っている」と過去の記憶に戻っている場合
「子供のご飯を作らないと」「これから会社に行かなきゃいけない」など、20〜40代の頃の現役時代の役割に心が戻っているパターンです。
声かけの具体例:
「いつもお仕事本当にお疲れ様です。本当に働き者で尊敬します。実は今日の分の仕事は、社長(または同僚)から『今日はもう終わったから、先に休んでいいよ』と連絡が入っていましたよ。今日は頑張ったご褒美に、美味しいおやつを食べてゆっくりしましょう」
- ポイント: 過去の役割(仕事や家事、育児)を必死に全うしようとするご本人の強い責任感を、まずは称賛します。その上で、「今日はもう終わっている、任せて大丈夫」という事実を優しく提示し、緊張の糸を解いてあげます。
3. なぜ「その場しのぎの嘘」や「役割を与える」だけでは解決しないのか?

多くの認知症ケアの解説書では、次のような方法が推奨されています。
- 「相手の話を否定せず、話を合わせましょう(嘘でもいいので話を合わせる)」
- 「洗濯物たたみや食器拭きなどの役割を与えて、気を逸らしましょう(回想法や役割活動)」
しかし、これらを現場やご家庭で実践している方の多くは、すでにこのように感じているはずです。
「その時はごまかせても、数分経ったら忘れて、またすぐに『家に帰る』と騒ぎ出す。キリがない……」
3-1. 「話を合わせる」「否定しない」という一般論の限界
その場しのぎの嘘や、お茶を濁すような声かけは、確かにその瞬間は衝突を避けられるかもしれません。
しかし、ご本人の脳の興奮そのものが収まったわけではありません。
むしろ、つじつまの合わない嘘を繰り返されることで、ご本人の脳内はさらに混乱し、「この人は嘘をついている」「騙そうとしているのではないか」という不信感・被害妄想を強化してしまうリスクすらあります。
3-2. 一時的に落ち着いても、数分後に繰り返してしまう理由
認知症の方は「直前に何を話したか(エピソード記憶)」はすぐに忘れてしまいますが、「何だかイライラする」「不安だ」「この場所は嫌だ」という不快な感情や体感だけは、脳の奥(扁桃体など)にずっと残り続けます。
そのため、どれだけ上手に声かけで気を逸らせたとしても、ご本人の「脳の処理能力の低下」や「水分不足による頭のモヤモヤ、体調の不快感」が残ったままであれば、何度でも同じ焦燥感が湧き上がり、「帰りたい」と言い出すのです。
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3-3. 家族の介護疲れ・イライラを予防するために必要な「根本治療」の視点
ご家族のイライラや介護疲れを防ぐためには、その場しのぎの「テクニック」に頼るのを一度やめる必要があります。
大切なのは、「言葉でどうにかやり過ごすか」ではなく、「どうすれば帰宅願望という症状そのものが脳と体から出なくなるか」という、根本的な機能改善に目を向けることです。
4. 帰宅願望を根本から消失・軽減させる「コナーズ流」アプローチ

私たち「リコケアコナーズ」では、一般的な「ただ寄り添うだけの介護」ではなく、認知症リハビリテーション専門士としての知見に基づき、脳の機能を活性化させ、体の内側から認知症状の根本改善を目指すアプローチを提唱しています。
在宅でも今日から実践できる、帰宅願望を根本から落ち着かせるための具体的な3つのステップをご紹介します。
4-1. アプローチ①:脳の血流を劇的に改善する「正しい水分摂取と栄養」
認知機能低下の最大の天敵は「脳の水分不足」です。
高齢になるとのどの渇きを感じにくくなり、気づかないうちに深刻な脱水状態に陥っています。
水分が不足すると血液がドロドロになり、前頭葉をはじめとする脳全体への酸素と栄養の供給がストップします。
これが「お家帰りたい」というパニックや見当識障害を引き起こす最大の温床です。
- 目標摂取量:
1日あたり約1.2リットル〜1.5リットル(食事以外から、水や麦茶などで摂取) - コナーズ流のコツ:
一度にたくさん飲ませようとすると拒否されます。
小さなコップを使い、「30分に1杯(約50ml〜100ml)」を細かくこまめに提供してください。
水分がしっかり満たされるだけで、夕方の不穏や帰宅願望が劇的に落ち着く事例は非常に多く存在します。
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4-2. アプローチ②:前頭葉・側頭葉を刺激して脳の興奮を鎮める「卓上療法」
帰宅願望が始まっているとき、ご本人の脳は興奮・混乱状態にあります。
この興奮を静めるには、無理に言葉でなだめるよりも、手を動かしたり視覚・触覚を刺激する「卓上療法(簡単な脳トレや作業)」で脳の血流を整えるのが最も効果的です。
- 具体的な方法:
- 計算問題や、ご本人が昔得意だった簡単なパズル、オセロ
- 塗り絵、折り紙、ペーパークラフト
- 少し頭と指先を使う「間違い探し」や「漢字ぬりえ」など
- 効果:
指先を細かく動かし、目で見て考える作業は、前頭葉の血流をダイレクトに活性化させます。
脳の別の領域に心地よい刺激が入ることで、帰宅願望の原因となっていたパニックや不安の回路が自然とトーンダウンしていきます。
4-3. アプローチ③:自律神経を整えて安心感を高める「内臓・お腹へのアプローチ」
脳と腸は、神経系を通じて極めて密接に繋がっています(脳腸相関)。
お腹が冷えていたり、内臓の血流が悪かったりすると、脳はそれを「生命の危機・強い不安」としてキャッチし、焦燥感を高めます。
- 具体的な方法:
- お腹を温める: 湯たんぽや、温かい蒸しタオル、カイロなどで、おへその下(下腹部)を優しく温めます。
- 軽めのマッサージ: 腸の動きを助けるように、お腹を「の」の字を書くように優しくさすってあげます。
- 効果:
内臓が温まると副交感神経(リラックスする神経)が優位になり、全身の緊張がふっと抜けます。
体が「ここは温かくて安全な場所だ」と認識することで、お家帰りたいという切迫した気持ちが急速にしぼんでいきます。
4-4. 実例紹介:コナーズ流アプローチで夕方の帰宅願望がピタッと止まった改善事例
在宅で奥様の介護をされていたAさん(70代・男性)の事例です。
奥様(70代)はアルツハイマー型認知症で、毎日午後3時を過ぎると「子供を迎えに行かなきゃ、もう帰る!」とカバンを持って大声を出し、玄関を開けようとしていました。
Aさんは毎日「もう子供は大人だよ、ここにいるじゃないか」と説得しては怒鳴り合いになり、お二人とも心身ともにボロボロの状態でした。
そこで私たちのカウンセリングに基づき、以下のケアを実践していただきました。
- 日数をかけて水分量を増やしていき、最終的に1日1.3リットル飲んでもらう。
- 午後2時半(帰宅願望が始まる前)に、お腹を温かい湯たんぽで温めながら、奥様の大好きな間違い探し(卓上療法)を20分間一緒に行う。
このアプローチを始めてわずか2週間後、毎日あんなに激しかった夕方の帰宅願望がほとんど起こらなくなったのです。
奥様の脳の脱水が解消されて見当識障害が和らぎ、お腹を温めることでイライラが解消。
先手を打って脳トレを行ったことで、夕方の疲労パニックそのものを回避できるようになりました。
現在では、ご夫婦で穏やかな夕暮れ時を過ごされています。
5. 【Q&A】帰宅願望に関するよくある質問
ご家族から特によくいただく質問に、プロの視点から端的にお答えします。
Q1. 帰宅願望が強すぎて、制止を振り切って外に出て行ってしまう時はどうすればいいですか?
A1. 無理に力ずくで引き止めるのは逆効果です。一度一緒に外に出て、同じ方向に数メートルから数十メートル、並んで散歩をしてみてください。
外の風に当たったり、景色が変わったり、少し歩いて体を動かすことで、ご本人の脳の興奮が徐々に静まっていきます。
少し落ち着いたタイミングを見計らって、「たくさん歩いて疲れましたね、お茶でも飲んで一休みしてからにしましょう」と、回れ右をして自宅に戻るのが最もスムーズで安全な解決策です。
Q2. 本人の話を否定せず、嘘をつき続けることに罪悪感があります。心がけておくべきマインドは?
A. それは「ご本人を騙すための嘘」ではなく、「目の前のご本人の安心と安全を最優先にするための思いやり(ケア)」です。
認知症の方にとっての「今生きている世界(現実)」は、私たちの現実とは脳の機能低下によって異なっています。
正しい事実を突きつけて相手の脳を混乱させ、傷つけるよりも、相手の世界観にそっと足並みを揃えて、心穏やかに過ごせる環境を作ってあげることこそが、最も優しいマインドセットです。
Q3. デイサービスに行く日だけ帰宅願望が強くなります。利用を控えるべきでしょうか?
A. すぐに利用を中止する必要はありませんが、施設での過ごし方や水分量を見直すサインです。
デイサービスで緊張して水分補給がおろそかになっていたり、周囲の刺激が強すぎて脳が疲弊している可能性があります。
まずは施設スタッフに「日中の水分補給をこまめに行ってもらうこと」や「騒がしい場所を避けて静かに過ごせる時間を作ってもらうこと」を相談してみてください。
脳の疲労と脱水をケアすることで、デイ利用後の帰宅願望が和らぐケースは非常に多いです。
Q4. コナーズ流の「水分補給」や「脳へのアプローチ」は、どれくらいの期間で変化が現れますか?
A. 早い方であれば、適切な水分量(1日1.2〜1.5L)を確保し始めてから3日から1週間程度で、目の輝きや落ち着きに変化が見られ始めます。
脳の脱水状態が長年続いていた場合は、細胞レベルでの水分保持や内臓の冷えが改善するまでに2〜3ヶ月ほどじっくり取り組む必要があります。
焦らず、日々の小さな習慣として「こまめな1口の保水」と「温めるケア」をコツコツ積み重ねていきましょう。
6. まとめ:帰宅願望は「脳と体」のケアで変えられる
認知症の「お家に帰りたい」という言葉。それは、本人のわがままでも、あなたの介護の仕方が悪いからでもありません。
水分が足りず、脳の血流が滞り、お腹が冷えて不安に襲われている――そんな「ご本人の脳と体が発している、切実なSOSのサイン」なのです。
「言葉だけでどうにかしよう、やり過ごそう」とする介護には、どうしても限界がやってきます。
だからこそ、その場しのぎの言葉返しを少しずつアップデートしながら、ご本人の脳の機能を高めるための「水分補給」や「卓上での刺激」「お腹を温める温活」を、ぜひ今日からできる範囲で、1つでも試してみてください。
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執筆者情報
- 菅原浩平: ケアマネジャー、介護福祉士
- 菅原嘉奈: ケアマネジャー、介護福祉士、認知症リハビリテーション専門士
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