レビー小体型認知症の原因と特徴を徹底解説|「脳の誤作動」を根本から改善するアプローチ
「誰もいない壁に向かって熱心に話しかけている」
「さっきまであんなにしっかりしていたのに、急にボーッとして辻褄の合わないことを言い出した」……。
レビー小体型認知症(DLB)のご家族を支える中で、こうした激しい症状の波や、あまりにもリアルな幻覚に、どう対応していいか分からずパニックになってしまう方は非常に多いです。
アルツハイマー型認知症とは明らかに異なるこれらの症状は、ご本人のわがままや精神の崩壊ではなく、脳内で起きている明確な「物理的・生理学的なエラー」が原因です。
2026年現在、脳科学の進歩により、レビー小体型認知症の発症メカニズムだけでなく、食事や水分といった生理学的アプローチがいかに脳の誤作動を鎮めるかが実証されてきました。
私たちリコケアコナーズでは、この病気を「ただ進行を待つだけの不治の病」とは捉えません。
症状の波(揺らぎ)があるということは、脳の神経細胞が完全に死滅しているわけではなく、一時的にサボっている、あるいはエネルギー不足に陥っているだけだと考えます。
本記事では、現役ケアマネジャーと認知症リハビリテーション専門士の視点から、レビー小体型認知症の根本原因と特徴を徹底的に掘り下げ、穏やかな日常を取り戻すための具体的な改善戦略を網羅的にお伝えします。
1. レビー小体型認知症とは?知っておくべき基本と原因メカニズム

レビー小体型認知症(DLB)は、アルツハイマー型、血管性認知症と並び「三大認知症」の一つに数えられる疾患です。
高齢者の認知症全体の約15〜20%を占めるとされていますが、その認知機能の激しい変動や運動障害といった特徴から、早期の正確な診断と、病態に合わせた専門的な介入が極めて重要視されています。
2026年の最新医療においては、単に脳の萎縮を見るだけでなく、心筋シンチグラフィーやDATスキャンなどの画像診断技術の向上により、発症の極初期段階、あるいは運動症状が出る前の段階での早期発見が可能になっています。
この病気の根本的な原因は、脳の神経細胞内に「レビー小体」という異常な構造物が形成されることにあります。
このレビー小体が脳の広範囲にわたって出現することで、神経細胞が正常な活動を行えなくなり、やがて萎縮・変性を引き起こします。
しかし、リコケアコナーズの改善メソッドにおいて最も注目すべきは、細胞が死滅する前段階での「神経伝達物質の枯渇」と「脳の慢性炎症」です。
身体の内側(生理学的環境)を徹底的に整えることで、レビー小体の悪影響を最小限に抑え、残された脳のネットワークを再起動させることが可能になります。
病名というレッテルに怯えるのではなく、原因のメカニズムを正しく理解することこそが、改善への確かな第一歩となります。
脳に蓄積する異常タンパク質「α-シヌクレイン」と神経細胞の変性
レビー小体の正体は、本来は脳内で神経伝達のサポートを行っている「α(アルファ)-シヌクレイン」というタンパク質が、何らかの原因で異常に変形し、凝集して固まったものです。
この異常タンパク質がゴミのように脳の神経細胞内に溜まっていくと、細胞は正常なエネルギー代謝を行えなくなり、やがて機能不全を起こして死滅してしまいます。
これが、レビー小体型認知症における脳変性の本質的なメカニズムです。
2026年現在の高精度な研究では、このα-シヌクレインの異常な凝集は、脳だけで突発的に起きるのではなく、実は「全身の生理学的な異常」と深く結びついていることが分かっています。
特に、体内の抗酸化力の低下や、慢性的な低酸素状態、そして後述する腸内環境の悪化が、この異常タンパク質の蓄積を大索的に加速させます。
つまり、シヌクレインの蓄積を防ぎ、脳細胞の変性を食い止めるためには、脳だけにアプローチするのでは不十分なのです。
全身の血液循環を良くし、細胞レベルでの代謝を正常化させるための「生理学的環境の劇的なリセット」が必要です。
リコケアコナーズでは、このゴミが溜まりやすい環境そのものを体内から変えていくアプローチを実践しており、これにより萎縮のスピードを大幅に抑え、神経細胞の寿命を延ばす成果を上げています。
神経伝達物質「アセチルコリン」の減少がもたらす影響
レビー小体型認知症のもう一つの重大な原因が、脳内の神経伝達物質である「アセチルコリン」の激減です。
アセチルコリンは、記憶、注意力、集中力、そして視覚情報の処理を司る、脳にとっての「潤滑油」のような存在です。
レビー小体型認知症では、アルツハイマー型認知症よりもはるかに早い段階から、このアセチルコリンを分泌する神経系が広範囲にわたって破壊されてしまいます。
アセチルコリンが不足すると、脳内の情報伝達が極めて不安定になります。
これが、レビー小体型認知症特有の「さっきまで話が通じたのに、急に意識が曇る」という認知の変動や、目から入った情報を脳が正しく処理できずに実在しないものを作り出してしまう「幻視」の直接的な引き金となります。
医療機関では、このアセチルコリンの分解を抑える薬(抗認知症薬)が処方されることが一般的ですが、薬による外部からのコントロールには限界があり、副作用で体が動きにくくなる(パーキンソン症状の悪化)リスクも孕んでいます。
コナーズ流のメソッドでは、脳が自発的にアセチルコリンなどの伝達物質を分泌・活用できるよう、脳血流を最大化させるための生理学的アプローチ(水分補給など)を重視します。
潤滑油が切れた脳に無理やり負荷をかけるのではなく、油を十分に注ぎ込んでから脳を動かすという発想が、症状の劇的な緩和をもたらします。
2. レビー小体型認知症の「4大特徴・症状」

レビー小体型認知症は、その症状の多彩さと「一筋縄ではいかない現れ方」から、介護するご家族が最も精神的に摩耗しやすい認知症と言われています。
しかし、これらの症状を「病気が進行しているから仕方ない」と放置したり、精神安定剤などの強い薬で無理やり抑え込んだりすることは、ご本人の身体機能を一気に奪うことになりかねません。
認知症リハビリテーション専門士の視点からは、これらの特徴的な症状こそが、脳からの「特定のケアを求めているSOSサイン」であると解釈します。
レビー小体型認知症の核心的な症状は、大きく分けて以下の4つに分類されます。
これらは1日の中でも、あるいは週単位でも激しく変化するため、ご家族はご本人の状態を注意深く観察し、その時々の波に合わせた適切な対応をとる必要があります。
それぞれの症状がなぜ起きるのか、その理由を正しく知ることで、パニックにならずに「今、脳の中で何が起きているか」を冷静に判断できるようになります。
【特徴1】極めて鮮明に現れる「幻視」の正体とその意味
レビー小体型認知症の代名詞とも言える症状が、実在しないものがはっきりと見える「幻視」です。
「部屋の隅に知らない子供が座っている」
「布団の上に無数の黒い虫が這いまわっている」
など、ご本人にとっては目の前の現実と全く区別がつかないほど鮮明に見えています。
そのため、「そんなものはいない!」と強く否定されると、ご本人は「嘘つき呼ばわりされた」「誰も自分を信じてくれない」と深い絶望や怒りを抱き、孤立感を強めてしまいます。
この幻視の正体は、前述したアセチルコリンの減少と、後頭葉(視覚を司る脳の部位)の血流低下による「脳の誤作動(錯覚の暴走)」です。
脳は目から入ってきた不完全な視覚情報を、過去の記憶やパターンを基に補正して認識していますが、その補正機能が完全に狂ってしまっている状態です。
例えば、カーテンのシワが人の影に見えたり、床のシミが虫に見えたりします。
コナーズ流の改善メソッドでは、この幻視が出ている瞬間を「脳の血流が極度に低下している状態」と捉えます。
つまり、ご本人を説得しようとするコミュニケーションの努力よりも、コップ1杯の水を飲んでもらい、脳の血流を呼び覚ます生理学的介入の方がはるかに効果的です。
水分によって脳が覚醒すると、後頭葉の情報処理能力が回復し、「なんだ、ただのカーテンか」とご本人自ら幻視を消し去ることができるようになります。
幻視を「精神症状」ではなく「血流のバロメーター」として捉えること、これがコナーズ流の真骨頂です。
【特徴2】日によって、時間によって状態が変わる「認知の変動(揺らぎ)」
「午前中は普通に新聞を読んで政治の話をしていたのに、午後になったら自分の家族の顔すら分からなくなり、ボーッと宙を見つめている」――。
このような、認知機能や意識の透明度が目まぐるしく変化する現象を「認知の変動(日内変動)」と呼びます。
アルツハイマー型認知症が階段を下りるように緩やかに、かつ一定のペースで機能低下が進むのに対し、レビー小体型認知症は毎日がジェットコースターのような激しいアップダウンの連続です。
ご家族にとっては、「しっかりしている時間がある」からこそ、「午後のボケた状態は、本人がわざとやっているのではないか」「サボっているだけではないか」と勘違いし、怒りをぶつけてしまう原因になります。
しかし、この変動はご本人の意志ではどうにもできない、脳のスイッチのオン・オフによるものです。
認知症リハビリテーション専門士の視点では、この「揺らぎ」こそが最大の希望の光です。
なぜなら、しっかりできている時間があるということは、「脳の回路自体はまだ完全に壊れてはいない」という決定的な証拠だからです。
ただ、その回路を維持するためのエネルギー(血流や伝達物質)が長続きせず、すぐに切れてしまうだけなのです。
リコケアコナーズの役割は、この「スイッチがオンになっている時間」を生理学的なアプローチによって少しずつ引き延ばし、オンの状態を安定させることにあります。
揺らぎがある状態は、諦めるタイミングではなく、むしろ脳が回復へと向かうための最大のチャンスなのです。
【特徴3】日常生活の動作を阻む「パーキンソン症状」
レビー小体型認知症は、認知機能の低下だけでなく、身体が思うように動かなくなる「パーキンソン症状(錐体外路症状)」をほぼ確実に併発します。
具体的には、手が細かく震える(振戦)、全身の筋肉が硬直してロボットのような動きになる(筋固縮)、歩き出しの一歩が出なくなる(すくみ足)、歩幅が極端に狭くなり前傾姿勢でトボトボと歩く(小刻み歩行)といった症状です。
また、顔の筋肉が固まることで表情が乏しくなり、一見すると不機嫌そうに見える「仮面様顔貌(かめんようがんぼう)」も特徴の一つです。
| パーキンソン症状の項目 | 具体的な日常の困りごと | 転倒リスクとケアの視点 |
| 筋固縮(筋肉の強張り) | 起き上がりや寝返りが打てない、着替えに時間がかかる | 関節が固まるのを防ぐため、日中の適切な可動域運動が必要 |
| 無動・動作緩慢 | ボタンがはめられない、話すスピードが極端に遅くなる | 急かさずに待つ姿勢と、脳への先回りした動作指示が有効 |
| 姿勢反射障害 | 体のバランスを崩したときに立て直せず、そのまま後ろに倒れる | 自宅の段差解消や、手すりの戦略的配置など環境調整が必須 |
| すくみ足・小刻み歩行 | 敷居や床の模様の手前で足が地面に張り付いたように動かなくなる | 視覚的な目印(床のテープ等)や、リズム音による「バイパス回路」の活用 |
これらの運動障害は、脳幹にある「黒質」という部位のドパミン神経系がダメージを受けることで発生します。
身体が動かしにくくなると、外出や活動を嫌がるようになり、それがさらなる脳への刺激不足を生んで認知症状を悪化させるという、恐ろしい負のループに突入します。
さらに、姿勢反射障害による「転倒・骨折」のリスクは極めて高く、これが原因で寝たきりになってしまうケースが後を絶ちません。
リコケアコナーズでは、この運動症状に対して、単なる筋力トレーニングではなく「脳の神経回路の再学習」を促す個別リハビリを行います。
ドパミンが不足しているなら、視覚や聴覚といった別の五感を刺激して動作のスイッチを入れる「感覚誘導」の技術を駆使し、薬に頼りすぎずにスムーズに一歩を踏み出せる身体を維持・回復させていきます。
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レビー小体型認知症とパーキンソン病は、同じ原因物質を持つ「兄弟」のような病気です。
医療機関での診断基準となる「1年ルール」の仕組みや、両者のより詳しい違いについてはこちらの記事で解説しています。
パーキンソン病とレビー小体型認知症の違い|「1年ルール」の先にある改善戦略
【特徴4】便秘や立ちくらみを引き起こす「自律神経症状」
レビー小体型認知症の初期段階からご本人を苦しめ、かつ見落とされがちなのが、身体の自動調節機能を司る「自律神経」の深刻な障害です。
その代表例が、何日もお通じが出ない「頑固な便秘」、急に立ち上がったときに血圧が急降下して失神しそうになる「起立性低血圧」、汗を異常にかいたり逆に全くかかなくなったりする「体温調節障害」、そして尿意をコントロールできなくなる「排尿障害(頻尿・尿失禁)」です。
これらは一見すると脳の病気とは無関係の内科的トラブルのように思えますが、すべてα-シヌクレインが自律神経系に蓄積したことによる直接的な症状です。
特に「起立性低血圧」は、朝の寝起きや食後に強く現れ、急激なめまいや意識消失を引き起こすため、重大な転倒事故に直結します。
また、「便秘」は単にお腹が張るという不快感だけでなく、腸内に溜まった毒素が血管を通じて脳の炎症をさらに悪化させ、幻視や認知の変動を倍増させるという最悪のトリガーになります。
認知症リハビリテーションにおいて、これらの自律神経症状は「体内環境のバロメーター」として最も注視される項目です。
リコケアコナーズでは、自律神経の乱れを薬で無理やりコントロールするのではなく、徹底した生理学的アプローチによって自律神経系への負荷を軽減します。
お腹の調子を整え、血圧の急変動を防ぐ環境作りを行うことが、結果として脳のパニック(幻視や不穏)を鎮める最大の近道となるのです。
3. コナーズ流・レビー小体型認知症の症状を劇的に和らげる生理学的改善メソッド

多くの病院や介護施設では、レビー小体型認知症の激しい症状に対して「お薬(抗精神病薬やドパミン製剤)」の調整を繰り返します。
しかし、レビー型の方は薬に対して極めて過敏(薬剤過敏性)であり、幻視を抑える薬を使った結果、パーキンソン症状が急激に悪化して寝たきりになってしまう、といった悲劇が日常茶飯事です。
リコケアコナーズでは、ラプレグループの先進的な改善理論をベースに、薬の前にまず取り組むべき「生理学的な3つのアプローチ」を提唱しています。
脳が正常に働くためのインフラ(水・栄養・環境)を整えることで、薬に依存することなく、安全に、そして根本から症状を和らげることが可能です。
1日1.5リットルの水分補給が「アセチルコリン」と「脳血流」を呼び覚ます
私たちがレビー小体型認知症の改善において、最も強力に推奨し、現場で圧倒的な成果を上げているのが「1日1.5リットル以上の徹底した水分補給」です。
「水を飲むだけで認知症の症状が変わるわけがない」と疑われるかもしれませんが、水分は脳を稼働させるための最大のエネルギー源です。
脳の約80%は水分で満たされており、わずか1〜2%の脱水が起きるだけでも、脳内の神経伝達速度は著しく低下し、意識の混濁やパニックを引き起こします。
特にレビー型の方に水分補給を行うと、2つの劇的な変化が起きます。
1つ目は、「脳血流量の安定による認知の変動の緩和」です。血の巡りが良くなることで、サボっていた脳のスイッチが安定して「オン」になり、ボーッとする時間が減少します。
2つ目は、「アセチルコリン分泌のサポートによる幻視の消失」です。水分が行き渡ることで後頭葉の視覚処理機能が正常化し、脳の誤作動である幻視が自然と消えていくのです。
水分を摂取する際は、一度に大量に飲むのではなく、朝起きてから夕方にかけて、コップ1杯(約150ml)の水を1日8〜10回に分けてこまめに飲むスケジュールが理想的です。
コナーズ流メソッドでは、ただの水を飲むのが難しい方に対して、ゼリー状にしたり、本人の好みの味を工夫したりして、ストレスなく「脳を潤す」技術を家族と共に実践しています。
水は最高の、そして最も安全な認知症改善剤なのです。
腸内環境の正常化(グルテン・カゼインフリー)がα-シヌクレインの進行を食い止める理由
脳の変性を引き起こす異常タンパク質「α-シヌクレイン」は、どこで生まれると思いますか?
最新の医学研究では、シヌクレインは脳で生まれるのではなく、実は「腸」で最初に発生し、迷走神経という巨大な神経の束を伝って、時間をかけて脳へと吸い上げられていくことが完全に証明されています。
つまり、腸内環境が荒れて炎症が起きている状態は、脳へ毒素を送り続ける「発信源」を放置しているのと同じなのです。
腸内の炎症を抑え、α-シヌクレインの新たな発生と進行を食い止めるために、リコケアコナーズでは「グルテンフリー(小麦製品抜き)」と「カゼインフリー(乳製品抜き)」の食事療法を徹底して指導しています。
現代の小麦に含まれるグルテンや、牛乳に含まれるカゼインは、日本人の腸では消化しきれず、腸の粘膜に微細な穴を開ける「リーキーガット症候群(腸漏れ)」を引き起こす最大の原因です。
腸から漏れ出た未消化のタンパク質や毒素は、体内に慢性的な炎症を引き起こし、それが血管や神経を通じて脳へと波及し、レビー小体の蓄積を爆発的に加速させます。
パンや麺類、ヨーグルトといった「一見体に良さそうな定番食」を一度見直し、お米を中心とした和食や、脳のエネルギー源となる良質な油(オメガ3系脂肪酸やMCTオイル)に切り替える。この食事の劇的なリセットが、萎縮していく脳細胞を守り、認知機能を内側から蘇らせるための絶対的な防壁となります。
腸脳相関から紐解く、頑固な便秘への直接的アプローチ
「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」という言葉がある通り、腸と脳は互いに強く影響を及ぼし合っています。
レビー小体型認知症の方を悩ませる「頑固な便秘」は、単なる排泄のトラブルではなく、脳の神経伝達をダイレクトに妨害する重大な悪要因です。
腸内に便が何日も滞留すると、悪玉菌が異常繁殖してアンモニアなどの有害な神経毒素を大量に発生させます。この毒素が血液に溶け込んで脳に達すると、意識の混濁を招き、その日の「認知の変動」を最悪のレベルにまで悪化させます。
「お通じが3日出ていない日は、幻視がひどく、1日中怒りっぽい」という現象は、この腸脳相関によって完全に説明がつきます。
コナーズ流の便秘改善アプローチは、下剤に頼り切る一般的な医療とは一線を画します。
下剤の乱用は腸の自律神経をさらに麻痺させ、根本的な解決になりません。
私たちは、前述の「十分な水分(1日1.5L)」によって便を柔らかくすることを大前提とし、その上で食物繊維の適切なバランス調整、大腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を直接促すための独自の「腹部マッサージ・内臓リハビリ」を実践します。
腸が自らの力で動き出し、毎日定期的にお通じが出るようになると、脳に巡る血液から毒素が消え、驚くほどスッキリとした表情を取り戻します。
排便コントロールは、レビー型ケアにおける最重要のリハビリテーションなのです。
4. 脳の可塑性を引き出す「機能別リハビリテーション」の実践

生理学的な土台(水・栄養・腸)が整い、脳の炎症が鎮まってきたら、いよいよ次のステップである「機能別リハビリテーション」へと進みます。
人間の脳は、一部の神経系がダメージを受けても、正しい刺激を与え続けることで、周囲の残された正常な細胞が新しいネットワークをつなぎ直し、失われた機能を補う力(脳の可塑性)を持っています。
「もう歳だから」「難病だから」と諦める必要は全くありません。
ただし、レビー小体型認知症の方に対して、一般的な計算ドリルや文字の読み書きを一律にやらせることは意味がないどころか、ご本人のプライドを傷つけ、ストレスによる脳萎縮(コルチゾールの分泌)を招く逆効果になります。
重要なのは、レビー型特有の「低下している脳の部位」を正確に見極め、そこにピンポイントで、かつご本人が「楽しい!」「できた!」とワクワクできる刺激を処方することです。
視覚認識と見当識を刺激する個別アプローチ
レビー型の方は、後頭葉や頭頂葉の機能低下により、「目で見ている世界を正しく立体的に認識すること(視空間認知)」や、「今がいつで、ここがどこか、目の前の人が誰かを把握すること(見当識)」が苦手になっています。
これが、幻視の原因になり、また自宅のトイレの場所が分からなくなって徘徊してしまう原因になります。
これらを鍛えるために、コナーズ流では「現実見当識訓練(RO)」を日常生活のあらゆる場面に溶け込ませます。
例えば、朝起きたら必ず大きなカレンダーをご本人と一緒に見ながら「お父さん、今日は2026年の5月18日、月曜日ですよ。お天気も良いから、お庭のお花にお水をあげましょうか」と、時間と空間、そして次の動作をセットにして脳にインプットします。
また、視空間認知を刺激するために、コントラストのはっきりした色を用いた立体的な積み木や、大きなパズル、点つなぎといった課題を、ご本人の趣味(例:昔大工仕事をしていた方なら木製の模型組み立てなど)に合わせて提供します。
脳が「今ここの空間」を正しく捉え直すトレーニングを重ねることで、空間への不安が消え、幻視の発生回数を劇的に減らすことが可能になります。
デュアルタスク(二重課題)による前頭葉・脳幹への刺激
パーキンソン症状による「歩行障害」や「すくみ足」、そして「意欲の低下(アパシー)」を改善するために最も有効な脳科学的アプローチが、2つの作業を同時に行う「デュアルタスク(二重課題)トレーニング」です。
歩く、立つといった運動を行う脳の領域と、考える、話すといった認知を行う脳の領域(前頭葉)を同時にフル回転させることで、脳全体の神経ネットワークを強制的に再起動させます。
具体的な実践方法としては、以下のような楽しんで取り組めるメニューをご本人の身体能力に合わせて作成します。
- 「その場での足踏み(または散歩)」をしながら「しりとり」をする
- 「手を叩いてリズムをとり」ながら「100から順に3ずつ引いた数を声に出す」
- 「バランスパッドの上で立ち直りを取り」ながら「昔の思い出話(エピソード記憶)を語ってもらう」
これらの二重課題を行うと、脳内ではドパミンやアセチルコリンといった不足していた神経伝達物質の分泌が劇的に促されます。
最初は足が止まってしまったり、言葉が出なくなったりしますが、ご家族が笑顔で「お見事!」「惜しい、次はいってみよう!」とポジティブな声かけを続けることで、脳の報酬系が刺激され、ネットワークの繋がりが強固になります。
日常の散歩にこのデュアルタスクを少し取り入れるだけで、すくみ足がスムーズに解消され、自分の足で力強く歩けるようになる事例が数多くあります。
リハビリを「苦しい訓練」にするのではなく、笑顔の絶えない「脳へのご褒美」に変えること。これが、リコケアコナーズが追求するリハビリテーションの姿です。
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脳の可塑性(かそせい)を引き出し、バイパス回路を作るためには、本人が楽しみながらできるリハビリが不可欠です。
レビー小体型の方にも効果抜群の、家庭でできる「機能別脳トレ」の具体例はこちらにまとめています。
5. まとめ:レビー小体型認知症の「揺らぎ」は改善への最大のチャンス
レビー小体型認知症(DLB)は、幻視やパーキンソン症状など、一見すると非常に手強く、介護の現場を絶望の淵に突き落とすような牙を剥いてくる病気です。
しかし、本記事で解説してきた通り、その症状の根底にあるのは「α-シヌクレインの蓄積」と「脳の慢性炎症」、そして「アセチルコリン・ドパミンの枯渇」という、明確な生理学的エラーです。
何より、この病気が持つ「状態が良い時と悪い時がある」という激しい揺らぎは、裏を返せば「脳の機能がまだ完全に死に絶えてはいない」という、この上ない希望の証明です。諦める必要は、どこにもありません。
1日1.5リットルの水で脳を潤し、食事を変えて腸から脳の炎症を止め、狙いを定めた機能別リハビリで脳のネットワークを繋ぎ直す。
このコナーズ流の生理学的改善メソッドを、正しい知識を持って一つずつ地道に積み重ねていけば、荒れ狂っていた脳の嵐は必ず静まり、穏やかで、ご本人らしい「粋な笑顔」を取り戻すことができます。
病名という暗闇に怯え、進行をただ見守るだけの介護は、もう終わりにしましょう。
私たちと共に、科学的根拠に基づいた「攻めの改善ケア」へ、今日から舵を切ってみませんか?
あわせて読みたい: レビー小体型認知症のケアを長く、笑顔で続けるためには、家族の休息(レスパイト)が絶対に必要です。介護保険制度を単なる「現状維持」ではなく、家族を守り、ご本人の「改善」のために賢く使い倒す戦略を公開しています。
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レビー小体型認知症のケアを長く、笑顔で続けるためには、家族の休息(レスパイト)が絶対に必要です。
介護保険制度を単なる「現状維持」ではなく、家族を守り、ご本人の「改善」のために賢く使い倒す戦略を公開しています。
【最後に:レビー小体型認知症の介護に「自由と安心」を取り戻したいあなたへ】
「主人の奇妙な言動に、もう優しく接する限界を感じている……」
「薬を飲むたびに、どんどん身体が動かなくなっていくのが恐ろしい」
そんな深い苦しみと不安を抱え、夜も眠れない日々を過ごしているご家族のあなたへ。
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執筆・監修者プロフィール
菅原 嘉奈(ケアマネジャー、介護福祉士、認知症リハビリテーション専門士)
「リコケアコナーズ」のブランドに込められた想いとともに、ラプレグループの知見を融合させた独自の認知症改善メソッドを構築。
専門士の立場から、一人ひとりの脳の低下部位に合わせたオーダーメイドのリハビリ処方と、家族のレスパイト(休息)を包括的にサポートする。
菅原 浩平(ケアマネジャー、介護福祉士)
介護業界で20年以上の現場実践キャリアを持ち、宮城県気仙沼市を拠点に数多くの困難事例を支える。
制度の枠に縛られず、生理学的な根拠を基にご本人とご家族の「生活の質そのものの改善」を追求するケアマネジメントを展開。
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